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60分で名著快読 徒然草 [文学]

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文部科学省が先日公表した次期学習指導要領改定案で、聖徳太子は「厩戸王(うまやどのおう)」の表現になるそうだ。歴史学的に一般的になってきた呼称にそろえるという。近年の学術研究を踏まえて、社会の授業や教科書で取り上げていた歴史用語が変わることはままある。

「徒然草」の作者・兼好法師もそうだろう。かつては「吉田兼好」と呼ばれていた。今の教科書では「兼好法師」または「兼好」となっている。歴史研究者によると、兼好は吉田姓を名乗ったことはなく、江戸期になって勝手に「ご先祖様」に仕立てた吉田姓の神官の影響だったということが分かっている。

名前はともあれ、「徒然草」の評価は今の世になっても下がることはない。それは、どんな時代にも通用する処世訓がちりばめられているだけでなく、人生のちょっとした喜怒哀楽が短い話の中に簡潔に凝縮されているからだろう。特に閉塞感が漂う現代では、どこかに息苦しさを感じている。そんな私たちへの人生の処方箋として存在感を増している。本書は、そんな徒然草のエッセンスを分かりやすく解説してくれる。

げにげにしくところどころうちおぼめしき、よく知らぬよしして、さりながら、つまづまあはせて語る虚言は、恐ろしきなり(いかにも本当らしく、ところどころはぼかして、よく知らない風をして、そのくせ要所要所の話のつじつまを合わせて語る嘘は、罪深く恐ろしい)

SNSが拡散する現代の偽ニュース。兼好さん、800年後にも通じる指摘、さすがである。

60分で名著快読 徒然草 (日経ビジネス人文庫)

60分で名著快読 徒然草 (日経ビジネス人文庫)

  • 作者: 山田 喜美子
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2016/10/04
  • メディア: 文庫



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