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猫の古典文学誌 田中貴子 [文学]

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黒猫の子のぞろぞろと月夜かな(飯田龍太)

「猫の恋」「猫の子」は歳時記では春の季語だ。猫が恋盛んに鳴く。子も生まれる。春が猫の発情期なのは、温かい時期のほうが餌も豊富で過ごしやすく子猫の生存率が高いからだという。

本書によると、平安時代には多くの王朝人が猫を飼うようになった。輸入物の「唐猫」は高級品で、錦繍でできた首輪に金の鈴がつけられた。「源氏物語」では、源氏の正妻・女三宮を隠していた御簾を猫がまくり上げてしまい、かつて女三宮が思いを寄せていた柏木とが密通関係となる端緒をつくる。この時、猫は「ねうねう」と鳴く。これは猫の鳴き声の表現として初めて登場した。「(早く)寝よう寝よう」というちょっとエッチな裏の意味が隠されているという。

さて、今は空前の猫ブームといわれる。猫の写真集などのグッズの売れ行きもよく、アベノミクスをもじって「ネコノミクス」と呼ばれている。関西大の宮本勝浩名誉教授の試算によると、商品や観光などを含めた経済効果は年間約2兆を超す。家庭で飼われる猫の数も近く犬を追い抜く見通しだ。もてはやされたり、飽きられたり。猫も大変である。


猫の古典文学誌 鈴の音が聞こえる (講談社学術文庫)

猫の古典文学誌 鈴の音が聞こえる (講談社学術文庫)

  • 作者: 田中 貴子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/10/11
  • メディア: 文庫



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