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一九八四年 ジョージ・オーウェル [文学]

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4月4日に米国内外で一斉に上映された映画がある。本書「一九八四年」の映画版だ。全体主義国家による管理社会の恐怖を描いた。事実をねつ造し、絶対服従を求め、外敵への憎悪をあおる―。その状況が、今のトランプ政権とそっくりであることから、政権に抗議する人たちの呼びかけで広まった。

英国の作家が1949年に書いた近未来小説は世界的に売れている。日本でも大統領就任から1カ月で4万部の増刷になったという。70年近く読み継がれた本書は時代がダークサイドに入るたびに売れる傾向にあったそうだ。

契機となったのは、大統領就任式の動員数を巡って発した「オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実)」だ。本書でも支配者に不都合な事実は新聞や雑誌などあらゆる記録から抹消され、書き換えられてなかったことになる。矛盾する二つの事柄を同時に信じる「二重思考(ダブルシンキング)」を強要される。

大衆の分裂をそそのかす社会に危機感を持った人たちが、この憂鬱なディストピア小説を手にするとは何とも気がめいる話だ。体制に服従することに不満を抱いた主人公は、奔放な美女との出会いをきっかけに反政府地下活動に加わろうとするが…。希望がない社会ほど魅力のないものはない。


一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

  • 作者: ジョージ・オーウェル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/07/18
  • メディア: ペーパーバック



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